中国、SF界の大物編集者を調査 ヒット小説「三体」連載を主導

 【北京共同】中国四川省の共産党規律検査委員会と監察委員会は23日、四川科幻世界雑誌社の姚海軍・副編集長を重大な規律・法律違反で調査していると発表した。世界的ベストセラーとなり日本でもヒットした中国のSF小説「三体」の雑誌連載で中心的役割を果たした中国SF界の大物。汚職に関与した疑いとみられる。

 三体は人類と異星人の攻防を描いた名作。中国メディアによると、副編集長は2006年にSF雑誌「科幻世界」への連載開始を決定した。各国言語に翻訳され世界で2900万部が発行された。15年に世界の権威あるSF賞のヒューゴー賞長編部門を受賞し、中国と米国の動画配信サービスが実写ドラマ化した。

 中国のSF産業は三体がブームの火付け役となって急成長し、関連企業の営業収入は23年に総額1千億元(約2兆1千億円)を超えたという。

 中国で最近発行された共産党政治理論誌「求是」は「文学や芸術は市場の奴隷になってはならない。金銭に汚染されてはならない」とする習近平国家主席の過去の発言を改めて報道していた。

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