キリバス、親中派の現職が3選 マーマウ大統領、習氏も祝福
【シドニー、北京共同】太平洋の島しょ国キリバスで25日行われた大統領選で、親中国の現職タネス・マーマウ大統領(64)が他の2候補を破り、3選を果たした。国営メディアが28日までに報じた。任期は4年。中国の習近平国家主席はいち早く勝利を祝福した。マーマウ氏の影響下にある議会は今回の選挙で、親台湾の野党指導者の出馬を認めなかった。
マーマウ政権は2019年に台湾と断交、中国との関係を深め投資を呼び込んできた。議会で大多数を占める与党トブワーン・キリバス党(TKP)の一党支配体制を強化するとみられる。
大統領選の公式結果はまだ発表されていないが、国営ラジオ・キリバスは26日朝、「マーマウ氏が当選した」と宣言するサミロタ高裁長官の肉声を伝えた。
中国外務省によると、習氏は27日に祝電を送り「大統領と共に両国関係の安定した長期的発展を推進したい」と強調した。日本政府は公式結果を待って祝電を出す方針だ。
大統領選は議会が先に候補を数人選んで、その中から国民が投票する仕組み。