差別発言、激戦州影響も プエルトリコ「ごみの島」
【ワシントン共同】米大統領選の共和党候補トランプ前大統領が27日に開いた集会で、コメディアンがカリブ海の米自治領プエルトリコを「ごみの島」と発言し、物議を醸している。勝敗の行方を決める激戦7州のうち、最も人口が多い東部ペンシルベニア州で増加する中南米系住民の多くはプエルトリコ系で、反発が広がれば結果に影響する可能性がある。
民主党のハリス副大統領は28日「ばかげている」と発言を一蹴し「トランプ氏が憎悪と分断をあおっており、国民はうんざりしている」と非難。2017年にハリケーン「マリア」が襲ったプエルトリコに投資を継続すると違いを強調した。
米メディアによると、ペンシルベニア州の人口約1300万人の3・8%を占めるプエルトリコ系は無党派の傾向が強いとされる。勝敗の鍵を握る浮動票として両陣営が取り込みを狙っている。
コメディアンのトニー・ヒンチクリフ氏は27日、ニューヨークのマディソンスクエアガーデンでの集会で「海の真ん中に浮かぶごみの島がある。プエルトリコと呼ばれていると思う」と語った。