100年前の黒人虐殺、捜査着手 米司法省、生存者が要請

 【ロサンゼルス共同】米司法省が1921年に起きた黒人虐殺事件の初捜査に乗り出した。白人暴徒が南部オクラホマ州タルサで推定300人の黒人を虐殺した「米史上最悪規模の人種間暴力」とされ、生存者が捜査を求めていた。司法省は年内に終え、報告書をまとめる方針だ。

 事件では、白人暴徒が黒人を次々と襲撃し「黒人のウォール街」と呼ばれるほど繁栄した黒人地区を焼き払った。発端は黒人少年が白人少女を襲ったとされる疑惑。暴力激化の背景には、裕福な黒人へのねたみがあったとも指摘されている。

 司法省は今年9月末、事件を「人種に基づくテロ」と断定し、犠牲者らが「そのトラウマを背負い続けている」と強調した。

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