独連立政権が崩壊、前倒し選挙へ 来年3月にも、経済・財政で対立

 【ベルリン共同】ドイツのショルツ首相(社会民主党=SPD)は6日、3党連立政権で経済や財政政策を巡って対立する自由民主党(FDP)のリントナー財務相を解任すると発表した。連立政権が事実上崩壊。ショルツ氏は議会で自身の信任投票を来年1月15日に行うよう求める意向を明らかにした。不信任となれば、9月に予定される連邦議会(下院)選挙が3月に前倒し実施される見通し。

 世論調査では最大野党の保守、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が支持率で首位を独走。与党3党の支持率は低く、ショルツ氏は政権維持は困難だと判断した。FDP幹部はブッシュマン法相ら他の3閣僚の辞任も明らかにした。

 3党幹部は6日、政権の今後を協議する会合を開催。ショルツ氏は会合後の記者会見で「リントナー氏は長い交渉の末に合意した来年の予算案を一方的に破棄した」と指摘。「短期的なFDPの利益を優先し、何度も信頼を裏切った」と非難した。

 2021年12月発足の連立政権は社会保障を重視するSPDと環境保護政党「緑の党」、FDPで構成。

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