ロシア極東で「主体思想」学ぶ 北朝鮮の指導理念を学校で

 【モスクワ共同】ロシア極東ハバロフスクの11年制の「第80学校」で、北朝鮮の故金日成主席が掲げた指導理念「主体思想」を学ぶ課外クラブが創設された。ロシアがウクライナ侵攻後に北朝鮮と急接近するのを象徴する動き。ソ連時代を含めて放課後に北朝鮮指導者の思想を学ぶ場が設けられるのは珍しいという。

 クラブは学校の歴史教師ウラジスラフ・クシニレンコさん(28)が、ハバロフスクにある北朝鮮公館幹部の提案も受けて9月に設立した。ウクライナ侵攻を背景にロシアが米欧と対立する中で「真のパートナーはどこか」と考えた際、答えを出した数カ国のうちの一つが北朝鮮だった。学生時代から北朝鮮の勉強を続けてきた。

 クシニレンコさんは「北朝鮮はロシアに軍事支援の用意があることが最近の動きで明らかになっている。中国は計算高く、貿易に関心があっても戦争では中立の立場だ」と話した。

 クラブは生徒10人で発足、現在5~10年生(日本の中高生に相当)の計15人が所属。放課後に週2回、主体思想を学び、ロシアに生かせる内容などを話し合っている。

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