アフガン病院、経済苦が波及 栄養失調の子「2割死亡」

 【カブール共同】アフガニスタンで子どもたちの栄養失調が深刻化している。首都カブールのアタトゥルク病院では3~9月、栄養失調の子ども377人を受け入れ、約2割が死亡した。イスラム主義組織タリバンの復権から3年超。経済が低迷し失業率は14%以上との推計もある中、しわ寄せが子どもたちに及んでいる。

 この病院には約30床の栄養失調患者の病棟があり、生後間もない乳児から5歳までの子どもが入院している。地方からの患者が多く、病院到着時には重症で入院後1~2日で死亡するケースもある。マリアム・ジャボール医師は3~9月に死亡したほとんどが「1歳未満だった」と明らかにした。

 東部ガズニ州から入院した生後2カ月のムザメルちゃんは早産で未熟児として生まれ、体重は平均の半分の約2・9キロしかない。先天的に爪がない「無爪症」でもある。

 付き添う母サイダさん(22)の第1子だが「夫は無職で収入がない。妊娠中、おなかの子どものために栄養を取りたかったけれど食べられなかった」と表情を曇らせた。

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