日本軍の集団強姦で賠償を フィリピンの被害女性らが訴え

 【マパニケ共同】太平洋戦争で日本軍が反日ゲリラ掃討としてフィリピン・ルソン島マパニケ地区を襲撃し、男性たちを虐殺、女性数十人を監禁して集団強姦してから23日で80年。マパニケでは女性被害者13人が集まり、日本政府に「苦しみの代償」を払うよう口々に訴えた。

 支援者のスアレス弁護士によると、日本軍は「赤い家」と呼ばれる軍司令部に女性たちを連行。1~3日間監禁し、兵士らが強姦や性的虐待を繰り返した。大半は当時9~14歳の少女だったという。

 「思い出すたびに胸が張り裂けそうになる」。マーサ・グラパさん(94)は目に涙を浮かべた。日本軍は兄弟3人と父を処刑。14歳だったマーサさんは姉妹3人と共に連行された後、個別の部屋に監禁され、気を失い、3日後に解放された。自宅は既に焼かれ、「日本人に体を触られた」との悪評にも悩まされた。

 マーサさんらは1997年に声を上げ、被害者団体を結成し救済を求めた。

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