激戦地ペリリュー島に集団埋葬地 遺骨7柱発見、発掘加速へ
太平洋戦争の激戦地パラオ・ペリリュー島に米軍が上陸し、日本兵約1万人をほぼ全滅させてから27日で80年。戦没者の遺骨収集を進める厚生労働省は9月、米軍がつくった日本兵1086人の集団埋葬地を確認したと発表した。5月以降の発掘で遺骨計7柱を発見したとし、今後埋葬地での発掘を加速させる計画だ。
2013年度に遺族会が集団埋葬地を示す地図を米軍海軍設営隊博物館から入手したのをきっかけに情報が集まり、発掘調査に至った。
折笠弘維駐パラオ大使は、パラオで日本人戦没者約1万6200人のうち7千人近くの遺骨が未収容で残されていると指摘。来年、戦後80年を迎えるのを機に「スピードアップして、できるだけ多くの遺骨を収集できるよう大使館として全力で支援したい」と語った。
ペリリュー島ではまた、パラオと日本、米国、オーストラリアが協力、戦争の遺物や記録を集めた博物館が9月に開館した。今月9日に訪れると、博物館入り口にさびた日本軍の武器が大量に集められていた。旧日本軍飛行場を改修中の米軍が発見したという。