在日米宇宙軍、4日に発足 中ロ抑止へ「連携の重要拠点」
在日米宇宙軍の発足を4日に控え、米インド太平洋宇宙軍のマスタリール司令官(准将)は3日、横田基地(東京都)で報道陣に対し、軍備増強を続ける中国や北朝鮮、ロシアへの抑止力を高めるため、宇宙分野で日米連携を推進する必要があると訴えた。宇宙監視やミサイル警戒の能力を高める上で、在日米宇宙軍が「日本に助言や専門知識を提供し、相互運用を強化していく重要拠点となる」と意義を強調した。
在日米宇宙軍の司令部は横田基地に置かれ、数十人規模の隊員で構成。航空自衛隊の宇宙作戦群(東京都・府中基地)と連携する。マスタリール氏は、自衛隊と米軍が指揮統制の向上に取り組む中、宇宙の重要性は増しており「抑止力を維持し、競争だけでなく危機や紛争に対応するためにも、在日米宇宙軍は不可欠だ」と語った。
中国についてマスタリール氏は、衛星攻撃兵器(ASAT)などの開発を進め、米軍の空母などを長距離から攻撃できるよう衛星で標的の位置情報を確認する能力も高めていると分析した。