旧ソ連ジョージア、大統領を選出 反欧米のカベラシビリ氏
【モスクワ共同】旧ソ連構成国ジョージア(グルジア)で14日、国会議員らが大統領選出の投票を行い、親ロシアの与党「ジョージアの夢」が擁立した元プロサッカー選手の国会議員ミハイル・カベラシビリ氏(53)が与党などの賛成多数で選ばれた。タス通信が報じた。今回が初の間接投票で、唯一の候補だった同氏は欧米に批判的な立場で知られる。
10月の議会選を受けて再任された与党のコバヒゼ首相は11月末、欧州連合(EU)加盟交渉を2028年末まで凍結すると宣言した。議会選に不正があったと主張する親欧米の野党はデモを行い反発。「非合法の議会に大統領選出の権限はない」と主張し、大統領候補を擁立しなかった。EU加盟を目標に掲げつつロシアとの関係を重視する与党と、親欧米の野党の対立が当面続く見通し。
新大統領の就任式は今月29日に予定される。議会選の再実施を求める親欧米の現職ズラビシビリ大統領は13日「大統領宮殿を去らない」と宣言、混乱が予想される。