ロシア、モルドバへのガス停止 新年から、大規模停電も

 【モスクワ共同】ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムは28日、旧ソ連構成国でウクライナの隣国モルドバへのガス供給を来年1月1日から停止すると発表した。タス通信などが報じた。供給停止により、火力発電所の燃料不足に伴う大規模停電が起きる可能性が指摘されている。

 ガスプロムは供給停止の理由として、モルドバ側が支払い義務を定期的に履行しない重大な契約違反を指摘。親欧米政権のモルドバ側は、ロシア側が主張する約7億900万ドル(約1100億円)の債務は存在しないと主張している。

 ロイター通信によると、ロシアはモルドバに年間20億立方mのガスを供給。しかし主要輸送ルートとなってきたウクライナ経由は、ロシアとウクライナのガス通過契約が今月31日に期限切れを迎える。ガスプロムはモルドバ側に対し、代替ルートで供給する前に債務を支払うよう求めている。

 モルドバで親欧米の立場のレチャン首相はロシアがエネルギーを政治的武器として利用しているとガスプロムの決定を非難した。

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