日韓60年、関係発展に期待 独立運動式典で大統領代行が演説
【ソウル共同】韓国大統領代行の崔相穆経済副首相兼企画財政相は1日、日本統治下の1919年に朝鮮半島で起きた「三・一独立運動」を記念するソウルでの政府式典で、職務停止中の尹錫悦大統領に代わり演説した。今年の日韓国交正常化60周年を機に「過去の傷」を癒やしつつ、両国関係が新たな段階に発展するよう期待すると述べた。
式典では例年大統領が演説する。崔氏は、尹氏のこれまでの演説と同様に歴史問題を巡って日本を批判しなかった。「厳しい国際情勢に対応するため、韓日間の協力は必要だ」と強調した。
北朝鮮の「持続的な挑発」には米韓同盟を基盤に断固対応するとした上で「対話の道は常に開き、南北関係を安定的に管理する」と述べた。
尹氏は昨年12月の「非常戒厳」宣言により弾劾訴追されたほか、内乱首謀罪でも起訴された。罷免の是非を判断する憲法裁判所の弾劾審判の結論が3月中にも出るとの見方がある。罷免の賛否を巡る激しい対立も起きており、崔氏は演説で、独立運動の「統合の精神」に倣って分断を克服すべきだと指摘した。