ロシア、領土譲歩の意思なし プーチン大統領「手放さない」
【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は6日、夫や息子がウクライナ侵攻に参戦した女性らとモスクワで会合を開き、今後の和平交渉を視野に、ロシアが一方的に併合したウクライナ東部・南部4州やクリミア半島を返還する意思がないことを改めて強調した。「他人のものは必要ないが、自分たちのものは手放さない」と述べた。
息子が戦死した女性が会合で「ロシアは最後までやり抜くべきだ。誰にも譲歩すべきでない」と訴えると、プーチン氏は「譲歩するつもりはない」と応答。ロシアが必要としているのは長期にわたる平穏を保証する平和だと説明した。
プーチン氏は軍事作戦に参加した囚人も退役軍人としての待遇を平等に受けるべきだとし、必ず実現すると約束した。
さらに「いまだにナポレオンの時代に戻りたがっている人々がいる。結末を忘れてだ」と述べ、19世紀のロシア遠征が失敗に終わったフランス皇帝を引き合いに、ロシアの脅威を指摘し、核抑止力による欧州防衛の検討方針を示したフランスのマクロン大統領を皮肉った。