米国が「世界秩序を破壊」 駐英ウクライナ大使が批判
【ロンドン共同】ウクライナ軍前総司令官のザルジニー駐英大使は6日、「米国が世界秩序を破壊しようとしている」と警告し、ロシア寄りのトランプ大統領を批判した。ロンドンで開催された安全保障と防衛に関するイベントで語った。英メディアが報じた。国民の人気が高いザルジニー氏は将来の大統領候補の一人と目されている。
ザルジニー氏は、ロシアの侵略行為を認めない米政府の姿勢は「全世界への大きな挑戦だ」と指摘。「西側の結束に疑問を投げかけた」とし、その結果、北大西洋条約機構(NATO)が「存在しなくなる可能性がある」と危機感を示した。
ロシアに寄り添うトランプ政権の「中途半端」な対応に懸念を表明。ロシアが次に標的とするのは「欧州かもしれない」と警鐘を鳴らした。
ウクライナのゼレンスキー大統領はトランプ氏との首脳会談決裂によって険悪となった対米関係の修復を模索するが、トランプ氏は軍事支援を停止し圧力を強めている。