イスラエル、ガザ送電停止 ハマスへ圧力強化
【エルサレム共同】イスラエルのコーヘン・エネルギー相は9日、パレスチナ自治区ガザに向けた送電を即時停止するよう指示した。イスラエルメディアが伝えた。ガザの海水淡水化施設がイスラエルから電力供給を受けている。ガザの停戦合意交渉を巡り、イスラム組織ハマスへの圧力を強めた。
これに先立ち米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は8日、イスラエルが圧力を段階的に強める計画を策定したと報じた。イスラエルは2日にガザへの人道支援物資の搬入を停止したが、次の段階として電気と水の供給停止を検討。その後、本格的な空爆や襲撃を再開する可能性があるとした。
1月に発効したガザ停戦合意の第1段階は今月1日に期限を迎え、イスラエルは暫定的な停戦延長とさらなる人質の解放を要求。ハマスは恒久停戦やイスラエル軍の完全撤収を実現する第2段階への即時移行を主張し、膠着状態に陥っていた。
イスラエル軍は9日もガザで散発的な攻撃を続けた。ガザ保健当局は9日、戦闘開始以降のガザ側死者が4万8458人になったと発表した。