米、ハマスにガザ退去要求 特使「他に選択肢なし」
【エルサレム共同】米国のウィットコフ中東担当特使は10日、FOXニュースのインタビューで、イスラム組織ハマスに武装解除とパレスチナ自治区ガザからの退去を要求した。「他に選択肢はない」とし、ガザ停戦交渉には「期限が必要だ」とも述べた。仲介国カタールを今週訪れ、停戦交渉に加わる見通し。ハマスを揺さぶり、人質解放を迫る狙いがある。
イスラエルメディアによると同国代表団は10日、交渉に参加するためカタールに向け出発した。
1月に発効した停戦合意第1段階の期限は3月1日だった。イスラエルは暫定的な停戦延長と人質解放を新たに主張。2日にガザへの人道支援物資の搬入を停止、9日に送電も止め、ハマスに受け入れを迫っている。
ハマスは恒久停戦につながる第2段階への即時移行を求める。10日の声明では停戦合意の履行が「人質を連れ戻す唯一の方法だ」とけん制した。
ハマスに連帯を示すイエメンの武装組織フーシ派は10日、ガザへの物資搬入を再開しなければ「軍事行動を取る」との声明を出した。近くイスラエルへの攻撃を再開する恐れがある。