日馬富士“焼き肉パワー”で把瑠都撃破
「大相撲名古屋場所9日目」(16日、愛知県体育館)
日馬富士は1敗の把瑠都との注目の大関対決を上手出し投げで制し無傷の9連勝とした。場所前から連日焼き肉を食べて縁起を担いでいることが、夏ヤセ防止にも奏功。昨年の名古屋場所優勝者が勢いづいてきた。横綱白鵬は関脇豪栄道の立ち合い変化にも動じず、上手投げで退け全勝を守った。大関琴奨菊と、平幕の魁聖がともに1敗を守り追走している。
“高速回転”で巨体を攻略した。日馬富士は立ち合いで変化気味に左上手を取ると、そのまま左へ1回転半。体重で自身を約60キロ上回る把瑠都を投げ捨てた。無傷の9連勝に「まわしを取って、動きまくって流れをつくろうとした。突きが入ると一気にやられるから。勝ってほっとしたのはある」と、胸を張った。
焼き肉パワーが奏功している。この日の朝稽古後に「げんを担いでいる。夜遅くなって店で待ってくれるからね」と場所前の7日から、なじみの焼き肉店で食事を続けていることを明かした。体重128キロは隆の山に次ぐ幕内2番目の軽量だが、夏やせ防止にも奏功。連日の焼き肉に「昨日は肉を3切れだけ。あとはラーメン。もう焼き肉アレルギーになるんじゃないか」と苦笑いだった。
難敵を下し、白鵬とともに全勝をキープ。2人だけが9日目まで全勝なのは、自身2度目の賜杯を抱いた昨年の名古屋場所と同じ展開だ。10日目は1敗の大関琴奨菊戦。「げん担ぎが効いているから、また行かないとね」。口調も乗ってきた。