白鵬、中国での土俵入り中止
「大相撲秋場所」(9月9日初日、両国国技館)
尖閣諸島問題による日中関係の悪化を受け、横綱白鵬(28)=宮城野=が中国での土俵入りを中止にすることが29日、分かった。9月25日から3日間、学生や関係者、旭天鵬らと約90人で、日中国交正常化40周年を記念する事業の一環で訪中するが、同事業の関係者が「このような時期なので、われわれの判断で自粛した」と明かした。
当初は北京の中国国家博物館か人民大会堂での土俵入りが計画されていた。しかし、駐中国大使の公用車が襲われた件を契機に、自粛に至ったという。日本人学校への訪問などは行う予定だが、「状況によっては延期もある」(関係者)と、事業の中止も示唆した。
白鵬は「中国に行くことは変わりない」と述べ、土俵入り自粛については「それ(日中関係悪化)が理由なのかな?」と言葉少なだった。
3場所ぶり23度目の優勝へ、思わぬ“雑音”が入った形。師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)によると、綱とりに挑む日馬富士の師匠、伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)からは出稽古の申し込みがあったという。“前哨戦”は来週の見込みで、今は稽古に集中するしかない。