白鵬2連勝…女子中学生に囲まれド緊張
「大相撲秋場所2日目」(10日、両国国技館)
横綱白鵬が女子中学生を歓待した。この日は、東京女学館中の2年生251人が観戦。4月から全国の中学校で武道が必修となり、同校は授業の一環として国技館を訪れた。松鳳山を小手投げで退けて2連勝とした後、館内地下の大広間で、横綱は女生徒と記念撮影で交流した。3度目の綱とりに挑む大関日馬富士は阿覧を寄り切って2連勝し、1横綱6大関は安泰だった。
さすがの横綱も女子中学生には寄り切られた。記念撮影を終えると、女生徒たちは握手を求めて白鵬の元へ殺到。「気持ちをつかめたかな。こんなに若い女性ばかりは初めてで緊張した」。ファンレターを手渡されると照れてしまい、土俵の上とは勝手が違った。
武道で相撲を選択する学校は少数派。東京女学館は、名女優だった故夏目雅子さんが卒業した女子校だ。「日本の伝統文化を知り、礼儀作法を身につけるには相撲がいい」と福原孝明校長。大和なでしこには相撲がふさわしいと判断した。
白鵬は松鳳山と対戦。突っ張ろうとする相手を小手投げで簡単に退けた。初顔合わせだったが、「このごろは顔ぶれが変わってきた。『横綱は強かった』と思ってもらわないとね」と存在感を示した。
横綱の奮闘に女生徒たちは大興奮。初観戦の大井茉佑子さんは「横綱は大きくて堂々としてる」と感激。ファンレターを渡した渡辺由佳子さんは「家族全員がファン。手紙は母に勧められた」と顔を赤らめた。
同校では1学期に相撲の歴史、所作を学び、10月には実技の実習を行う予定だ。八角広報部長(元横綱北勝海)は「ほかの学校にも広がって欲しい。実技指導にも前向きに対応したい」と、角界を挙げた相撲授業の支援を約束した。