稀勢の里、痛恨2敗目「情けない」
「大相撲秋場所11日目」(19日、両国国技館)
稀勢の里は中途半端な相撲で安美錦の術中にはまった。突き放していきたかったが、上体が起きて攻め手を絞れず、力を出せぬまま寄り切られて痛い2敗目を喫した。
突きがだめなら左を差すなり、おっつけるなりの工夫がほしかったが、安美錦のペースに乗せられて何もできなかった。支度部屋では厳しい表情を浮かべ「スキだらけだった。情けない」と、悔しさを吐露した。
今場所は3大関が休場し、日本人大関の稀勢の里にはいつも以上に期待が寄せられた。全勝の日馬富士、1敗で追う白鵬、旭天鵬について行きたいところだったが、プレッシャーがかかって後退。北の湖理事長(元横綱)は「2差は大きい。70%は優勝争いから遠のいた」と話した。稀勢の里が、自分の相撲を忘れて失速してしまった。