琴奨菊、SB内川&松田に奮闘約束

 「大相撲九州場所」(11日初日、福岡国際センター)

 大関琴奨菊(28)=佐渡ケ嶽=が31日、プロ野球ソフトバンクの内川聖一外野手と松田宣浩内野手から激励を受けた。後援会関係者のつながりから、両選手が福岡県久山町の佐渡ケ嶽部屋宿舎を訪れて朝稽古を見学。九州場所を初めてのカド番で迎える大関は、この日から同部屋の大関琴欧洲と申し合いを再開し、本場所での奮闘を2人に約束した。

 稽古を見つめる同じ勝負師の視線が、琴奨菊を刺激した。「2人はシーズン中にケガをしながらも活躍した。自分も弱音を吐けない」。内川は9月に右手薬指を骨折しながら、同月18日の西武戦でホームラン。松田も8月に右第4中手骨を骨折したが、10月に復帰してクライマックスシリーズ(CS)に間に合わせた。

 9月の秋場所で負傷した左膝の回復は著しい。この日は、九州場所に向けた実戦的な稽古を再開。琴欧洲との申し合いで14番とって5勝9敗。「まあ、ボチボチです。番付発表後に稽古ができるように、長いスパンで体づくりをしてきたから順調ですよ」と、復調の手応えを口にした。

 相撲の稽古を初めて見学した内川は「しんどいことをやって結果が出るのは野球も一緒」と話し、この日が2回目の松田も「妥協せずに上を目指すには苦しいことがある」と共感。2人と談笑した大関は「休場明けのカド番だが、パワーをもらった。2人のおかげで、前向きに考えられるようになって良かった」と、自信を取り戻し始めた。

 稽古後の琴奨菊は、内川、松田との記念撮影を報道陣に求めるほど上機嫌。「本場所も見に来てもらえるので、勝ち星を挙げて頑張る」と気を引き締めた。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「左膝もある程度の角度まで曲がるので大丈夫。新横綱が誕生して『オレも』という気持ちが強くなるのでは」と、復活を確信していた。

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