新横綱日馬が初黒星 平幕に投げられた

 「大相撲九州場所2日目」(12日、福岡国際センター)

 新横綱の日馬富士が、平幕の隠岐の海に小手投げで敗れ、早くも初黒星を喫した。夏場所千秋楽からの連勝は32でストップした。横綱白鵬は栃煌山をはたき込んで連勝。大関勢では、かど番の把瑠都が松鳳山にすくい投げで敗れて初黒星を喫した際、古傷の左足を痛めて休場危機に陥った。稀勢の里は連勝、鶴竜は1勝1敗とし、かど番の琴欧洲、琴奨菊には初日が出た。

 記念の一番が暗転した。新横綱として初めて迎えた結びの一番。日馬富士は立ち合いから右のど輪で攻めたが、隠岐の海に押し込まれた。右の巻き替えに失敗し、強引に左の下手投げを繰り出したが、逆に小手投げを食らい、土俵下に落ちた。物言いがついたものの、軍配は覆らなかった。

 取組後に約15分の長風呂から上がり、「僕の方が先に落ちた。立ち合いを見てしまったかな。これが勝負だ」と淡々と振り返った。時折笑みものぞいた顔は、重圧から解放されたようだった。

 秋巡業では、三番稽古の相手に隠岐の海を指名し、のど輪で圧倒していた。先場所は苦戦したが「(苦手意識は)ない、ない。余裕で勝てると思った」と分析。油断が痛い黒星につながった。

 連勝は32でストップ。金星を初めて献上したが「一生懸命やった結果が32連勝。また努力をして、記録を作れるよう頑張りたい」と、自らに言い聞かせるように話した。もっとも、北の湖理事長(元横綱)は「序盤が大切で、2日目に負けると精神的に苦しくなる。大関と横綱の負けは違う。重圧がかかる」と心配した。

 生命線の立ち合いで失敗すれば、133キロと幕内最軽量だけに命取りだ。「気持ちを切りかえて、明日の一番に集中して頑張りたい」。最後までピリピリした雰囲気を漂わせなかった新横綱。3日目以降に結果を出し続けていく。

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