白鵬貫禄 前日金星の隠岐の海一蹴

 「大相撲九州場所3日目」(13日、福岡国際センター)

 横綱白鵬が角界第一人者の威厳を示した。前日に金星を挙げた隠岐の海を寄り切りで下し、初日から無傷の3連勝。新横綱の日馬富士は栃煌山を寄り切りで下し、連敗を免れた。大関陣ではかど番の把瑠都が休場し、来場所で関脇に陥落する見通しとなった。稀勢の里は豊真将を寄り切って3連勝し、鶴竜にかど番の琴奨菊と琴欧洲も2勝目を挙げた。

 数々の記録を塗り替えてきた白鵬が先輩横綱の貫禄を示した。前日に日馬富士から初金星を挙げた隠岐の海を寄せ付けずに完勝。「2人はない。自分だけは(勝つ)ですよ」。横綱在位32場所目は、千代の山(元横綱)と並ぶ史上9位タイの記録だ。

 計算ずくの攻めだった。互いに右を差して左上手を取れない状態が続くと、横綱は相手の右脇腹をポンと1つたたいた。「その分、脇が開くから」。すかさず巻き替えてもろ差しにすると、そのまま一気に寄り切った。

 4場所ぶりの賜杯奪回を目指す今場所は違う。新横綱誕生が刺激となり、覚せいした。「いい意味で張り合う。眠っていたものに火がつき、多少は進化しつつある」。16場所ぶりに一人横綱の状態が解消し、重圧から解放されたのも大きい。

 九州場所は5連覇中と験(げん)がいい。尊敬する名横綱双葉山も九州の大分県宇佐市出身。場所後の12月には、宇佐市で催される双葉山生誕100周年記念の行事に出席する予定だ。「あこがれの横綱ですから。頑張って今年を締めたい」と墓前に優勝報告を届けたい。

 優勝すれば通算23回目で、貴乃花(元横綱)を抜いて単独5位に。そんな数ある記録の中、最もこだわるのは年間最多勝。今年も達成なら6年連続の新記録だ。「足りない何かを見つけ取り組みたい」と自信はあってもおごりはない。

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