高見盛は引退危機脱出「自分は不屈」
「大相撲九州場所13日目」(23日、福岡国際センター)
角界一の人気者で東十両9枚目の高見盛(東関)が引退の危機を脱した。政風を寄り切りで下して5勝目を挙げ、来場所での十両残留は決定的。「そう言われるとうれしいが、まだ分からない。編成の仕事だし」。慎重な姿勢を装いながら、喜びをかみしめた。
苦しい九州場所だった。初日に白星発進したが、2日目から5連敗。その後は勝ち負けを繰り返す一進一退が続いていた。大きな白星を挙げたが、「どの1勝も一緒」と安心できない状況に変わりはない。
夏場所から4場所連続負け越しで、来場所はさらに番付が下がる。幕下陥落なら引退を明言しているだけに、来年1月の初場所も崖っぷちに立たされる。「自分の生きざまは不屈。どんなにボコボコにされても立ち上がる」と自らを鼓舞した。