【頑張れ高見盛2】雪に思い出…真っ白星

 「大相撲初場所2日目」(14日、両国国技館)

 東十両12枚目の高見盛(36)=東関=は、同14枚目の鏡桜(鏡山)を引き落とし、1勝1敗の五分に戻した。幕下陥落なら引退することを公言。関取維持には7勝、他力本願でも6勝が必要な今場所。“角界のロボコップ”が、まずは一歩前進した。

 大声援が大歓声に変わった。高見盛は立ち合いで得意の右差しに成功。相手の左腕をバンザイさせると、左も差そうとしたところで鏡桜がバッタリ倒れた。引き落としの格好になり「何も考えてなかった。夢中で取った」と顔を上気させた。

 取組前に両腕を上下させる気合注入の儀式を、普段の3回から4回に増やした。相手は新十両で初顔合わせ。「ビビってましたよ。初顔はいつも緊張するから」。気合で不安を打ち消した。

 午前中から東京に大雪が降った。「長靴が欲しいけれど、着物に長靴だと怒られる。歩いて部屋まで帰ると凍死する」と笑いを取った。それでも「高校の相撲部では雪の中、はだしで先輩のジュースを買いに行かされたこともある」と、雪への強さを自負。はだしに雪駄(せった)姿だったが、国技館から帰りのタクシーに乗り込む前には、上機嫌でガッツポーズしながら笑顔を見せた。

 この日は成人式。自身の16年前は、日大相撲部の合宿所で祝われたという。当時は上下関係が厳しい中「2年生ではレギュラーだったから、自分は人間(扱いされる存在)だった」と振り返ると「今、土俵で戦う時にはバケモノになっているけれど」と付け加えた。

 引退できない理由がある。場所前に中村部屋の力士らが東関部屋に合流した。師匠の東関親方(元幕内潮丸)は先月下旬、脚のしびれを伴う難病「胸椎後縦(こうじゅう)靱帯骨化症」を治療する20時間に及ぶ手術を受けた。新生東関部屋で唯一の関取として、そして入院中の師匠のために「心配はかけたくない」という思いを強くした。

 関取維持まであと6勝。このまま波に乗ってみせる。

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