日馬6連勝で単独トップ 立ち合い鋭く

 「大相撲初場所6日目」(18日、両国国技館)

 横綱日馬富士は新小結松鳳山を万全の寄り切りで下して6連勝。平幕で全勝だった北太樹が宝富士に敗れたため、単独トップに立った。横綱白鵬は旭天鵬に完勝して1敗をキープ。4大関も初日以来の全員白星。琴欧洲は連敗を3で止めた。九州場所に続く2ケタ白星で大関昇進への足固めをしたい関脇豪栄道は、小結栃煌山に寄り切られて痛い2敗目を喫した。

 日馬富士に本来の鋭さが戻ってきた。過去に3戦全勝と相性のいい松鳳山に完勝。立ち合いで低く頭から当たって押し込むと、素早く2本差しで飛び込んで寄り切った。「一番一番集中して自分の相撲を取るだけ」。支度部屋ではいつもの言葉を繰り返したが、立ち合いで押されるシーンが目立った序盤戦からは確実にリズムは上がってきている。

 北の湖理事長(元横綱)はここまでの戦いぶりを評価した。「日馬富士は横綱での優勝を意識して緊張感がある。2人の横綱が(優勝争いを)引っ張る形が見えてきた。白鵬と日馬富士に差はないとみている」と理想的な流れに納得の表情。九州場所で不振の原因となった両足首の痛みも良化している。このまま白星を並べれば、横綱での初優勝が見えてくる。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も「立ち合いはもっと鋭くなる。ここからは取りこぼししないことが大事。先のことを考えず、目の前のことだけをやればいい」と“一日一番”を強調。日馬富士は「自分を信じてやるだけです」と静かに闘志を燃やして賜杯奪還へ突き進む。

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