二所ノ関一門、稀勢ら大鵬さんに対面

 「大相撲初場所9日目」(21日、両国国技館)

 19日に死去した元横綱大鵬の納谷幸喜さん(享年72)が現役時代に所属した二所ノ関一門の親方衆と大関稀勢の里ら関取衆が21日の取組後、大鵬部屋の流れをくむ東京都江東区の大嶽部屋を弔問に訪れ、稽古場の上がり座敷に安置された大鵬さんと対面した。

 この日は大嶽部屋で朝稽古が再開され、エジプト出身の幕下大砂嵐(大嶽)は大鵬さんの遺体の前で四股を踏んだ。しかし、出羽疾風(出羽)との4戦全勝対決では無念の敗戦。部屋頭は目頭を押さえ、肩を震わせて号泣した。

 大鵬さんが興した大鵬部屋を継いでいる師匠の大嶽親方(元十両大竜)は「大鵬さんは『こんなことで稽古を休むな』という方ですから。稽古を再開したことは褒めてくれると思う」と話した。

 大鵬さんの前で行われた稽古。「大鵬さんがいる時と、いない時では稽古の雰囲気が違った。今日も『そんな四股を踏ませやがって』と、今にも怒鳴られそうな気がした」と大嶽親方。31日の葬儀・告別式では、荼毘(だび)にふす前に所属した二所ノ関部屋、両国国技館に立ち寄る予定だ。

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