日馬、横綱初V バッシング乗り越え

 「大相撲初場所14日目」(26日、両国国技館)

 横綱の責任を果たした。日馬富士(28)=伊勢ケ浜=が大関鶴竜を寄り切り、初日から14連勝とし、2場所ぶり5度目の優勝を決めた。昇進2場所目で、横綱としては初めての優勝だった。千秋楽は白鵬との横綱決戦で、自身3度目の全勝優勝を狙う。2敗の白鵬、高安はともに白星を挙げたが、優勝には届かなかった。また、東十両12枚目の高見盛(36)=東関=が、西6枚目朝赤龍に下手出し投げで敗れ10敗目。幕下陥落が決定的となり、今場所限りで引退する見込みとなった。

 優勝を決めた日馬富士は懸賞を受け取ると、ぐるっと目の前で回した束を、ガッツポーズのように小さく前に押し出した。「本当にうれしい。初優勝なので」。昇進2場所目の横綱初優勝。本人にとって5度目の優勝ではなかった。「ほっとしました。横綱で必ず優勝したかった」。綱の重圧を克服した。

 2敗で追う白鵬、高安が勝って迎えた結び。鶴竜の突きに対応して右に回り込んで右四つへ。一気に寄ったが残られると、土俵中央で呼吸を整え再び一気の寄り。最後はがぶって「落ち着いて下から攻められた」と、自力で優勝を決めた。

 屈辱をバネにした。新横綱として迎えた昨年九州場所。終盤の5連敗など記録的な不振で9勝6敗に終わった。横綱審議委員会からは「綱を締める資格がない」などの厳しい批判を受けた。しかし、元横綱朝青龍のような悪態はつかず「力になります」と、殊勝に応じる謙虚さがあった。

 九州場所後はモンゴルからトレーナーを呼び肉体を強化。両足首の故障も幾分癒えた。体重133キロ。横綱では千代の富士以来となる幕内最軽量での優勝に「自分の体を褒めてやりたい。よくここまで頑張ってくれた。体の小さい子に勇気と感動を与えられるのでは」と、うなずいた。

 横綱昇進後はテレビ出演が急増。昨年大みそかのNHK紅白歌合戦、審査員として共演した歌舞伎役者の中村勘九郎と意気投合した。「たくさんの有名な方とお会いして、皆さんにオーラがあった」。同じ日本の伝統を担う力から刺激を受けた。元横綱朝青龍からも「乗り越えればいい」と激励された。心身両面で巻き返す力は蓄えていた。

 笑顔は少なかった日馬富士。「まだ終わってはいないから」。白鵬との横綱対決を見据え、気の緩みはない。自身3度目の全勝優勝を果たしてみせる。

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