高見盛が引退発表!角界に恩返しと婚活を

 「大相撲初場所千秋楽」(27日、両国国技館)

 さらばロボコップ‐。東十両12枚目の高見盛(36)=東関=は、同3枚目若荒雄(28)=阿武松=を肩すかしで下し、5勝目を挙げた。取組後、東京都墨田区の東関部屋で師匠の東関親方(34)=元幕内潮丸、先代師匠の渡辺大五郎さん(68)=元関脇高見山=と話し合い、引退を決めた。今後は年寄「振分」を襲名し、部屋付き親方として後進の指導にあたる。都内のホテルで行われた引退会見では、角界への恩返しとともに、“婚活”を宣言。みんなに愛された高見盛らしく、会見は笑いに包まれた。

 高見盛は緊張した表情で「力士を引退することとなりました」と表明した。幕下陥落なら引退を公言しており、十両残留の可能性は既に消滅していた。右肩、両膝、腰…体中に故障を抱え、「自分が力士でいられるボーダーラインを切ってしまった」と続けた。

 最後の土俵を白星で飾った。拳で左右交互に1回ずつ、続いて平手で胸やアゴをたたき「ホウ、ホウ、ホウ!!」と両腕を3度上下させた。独特の気合注入で恐怖心を打ち消した。若荒雄の突き押しに苦しんだが右を差して反撃。追い込まれても粘り、逆転の肩すかしが決まった。国技館が大歓声と拍手に包まれた。

 引退を決意していた。「高見盛の力士の部分が、覚悟を決めたことで力を貸してくれたんじゃないかと思う」。土俵の中と外は別人格だという。この日で別れを告げる“もう一人の高見盛”から、餞別(せんべつ)の白星でもあった。

 愚直なまでに力士の務めを果たした。立ち合いの変化は皆無。大麻、野球賭博、八百長…すべての角界不祥事と無縁。稽古熱心で知られた。喜怒哀楽を前面に出し、みんなに愛された。「名前が日本中に売れてきたことが、本当に自分にはもったいないような恥ずかしいようなうれしいような、いろんな気持ちがありましたね」と笑った。

 今後は部屋付きの振分親方として角界、部屋への貢献を誓った高見盛。一方で彼女いない歴36年。「ゆっくりやっていきます。相撲にかけてる時間をそっちに使えば少しは…。活動拠点というか、いろんなとこに出て行って、知り合いも増やしていって、そこからですね」と“婚活”を宣言した。

 先代師匠からは、過去にグラビア女優との交際報道(本人は否定)を受け「グラマーなのがいいんだろ」とツッコまれ苦笑した。笑いに包まれた引退会見。頑張った高見盛だから、笑顔がとても似合っていた。

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