勢“ライバル”豪栄道との初激突に闘志
「大相撲春場所」(3月10日初日、大阪・ボディメーカーコロシアム)
自己最高位の西前頭3枚目で春場所に臨む勢(伊勢ノ海)が26日、かつてのライバル関脇豪栄道(境川)との初激突へ闘志を燃やした。ともに地元大阪府出身で26歳の2人は、大阪市中央区の百貨店でトークショーやサイン会を行った。
勢は「早く当たりたかった。悔いのない相撲を取りたい。大阪でやれることは良かった」と、声を弾ませた。一方の豪栄道も「負けたくないと思って必死にやってきた」と、過去を振り返った。
ともに小学生時代から名門・古市道場に通って切磋琢磨(せっさたくま)し、全国大会でも活躍した。しかし、勢は中学卒業後3年間、実家の寿司店を手伝いながらゴルフに熱中するなど、お気楽な“ニート生活”を送った。豪栄道が埼玉栄高に進み、高校横綱に輝いたのとは対照的だった。
18歳になった05年春場所で、祖母の死をきっかけに入門した勢。新入幕だった昨年春場所は、5勝10敗と幕内の壁にはね返された。それから1年。「地元は硬くなるけれど、精神的にも強くなれたし、下半身もできてきた」と自信を口にした。