「大相撲春場所」（３月１０日初日、ボディメーカーコロシアム）

　大関琴奨菊（２９）＝佐渡ケ嶽＝が２８日、婚約解消による動揺を封印し、巻き返しを誓った。先月１２日、昨年１０月に婚約を発表した一般女性と「人生観のズレ」による破局を明らかにした。春場所への影響が心配されたが、大阪・松原市の部屋で「それは仕方なかったことなので。頑張ります」と語った。

　この日は、出稽古に来た幕内の勢（伊勢ノ海）、新入幕の大岩戸（八角）と１４番取り１２勝２敗。左足を滑らせ、膝を気にする場面もあったが、得意のがぶり寄りで圧倒するなど貫禄を見せつけた。「もっと自分の感覚を出したい。しっかり稽古をして自信をつけたい」と前を向いた。

　昨年秋場所を左ひざ負傷のため途中休場。以降２場所は８勝止まりと苦戦が続く。師匠の佐渡ケ嶽親方（元関脇琴ノ若）は「いい稽古をしている。ひざはだいぶ良くなっている。（婚約解消から）気持ちも切りかえて、集中できていると思う」と、復活へ期待を寄せた。