日馬がっかり出稽古 稀勢負傷で
「大相撲春場所」(10日初日、ボディメーカーコロシアム)
横綱日馬富士(28)=伊勢ケ浜=が3日、大阪市港区の鳴戸部屋で出稽古を行った。大関時代にライバル視していた大関稀勢の里との申し合いが目的だったが、相手の負傷により2番で終了。不完全燃焼に終わった。
日馬富士は血がにじむ額に手をやり痛がり、稀勢の里は左目上に裂傷を負い流血した。大阪に入って初の出稽古。最初は押し出され、2番目はおっつけで背中を向け送り出されたが、立ち合い時に偶然の“バッティング”。「昨日は早く寝たのにね。残念です」と肩を落とした。
稀勢の里は稽古を打ち切り病院へ。「縫った方がいい。大したことはない」と、心配の声を打ち消した。2番だけだが横綱を圧倒し「体はまずまず」と納得していた。
日馬富士はその後、高安(鳴戸)を指名して14勝3敗。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「(横綱は)足が痛いと言っている」と古傷の両足首を心配したが、横綱は「まだ寒いからね」と、こちらも不安を打ち消していた。