福島出身の双大竜、2連敗に「悔しい」
「大相撲春場所2日目」(11日、ボディメーカーコロシアム)
福島市出身で新入幕の双大竜は、2日目も被災地に白星を届けられなかった。千代の国に突き落とされ、「上体だけでいってしまった。(3月11日の意識が)ありました。負け方が悪くて悔しい」と唇をかんだ。
大震災から2年。内陸地の実家や家族に大きな被害はなかったが、福島第1原発の事故で飯舘村に住む伯父の家族は転居を余儀なくされた。「自分は相撲を取ることしかできない。勝っても負けても喜んでもらえる相撲を取りたい」と己を奮い立たせた。
宮城県石巻市出身で西幕下35枚目の朝天舞(31)=高砂=は「気合が入りました。地元も見ているので」と鳥羽の山(出羽海)を押し出し白星発進。2年前は沿岸から1キロ離れた実家に津波が押し寄せたが、両親と兄は無事だった。「がれきがまだ片づいていない」と故郷の現実を嘆きつつ、「来年の春には関取になりたい」と活躍を誓った。