日馬富士2敗死守 さあ稀勢迎え撃つぞ
「大相撲夏場所・11日目」(22日、両国国技館)
完全に本来の姿に戻った。日馬富士は立ち合いで左から張ると、すかさず左上手をつかんで琴奨菊の当たりを止めてみせた。あとはスピードの違いを見せつけて、余裕たっぷりの左上手投げで175キロを転がした。
2敗同士の対戦で、優勝争いに残るには絶対に落とせない一番。貫禄と経験の違いをまざまざと感じさせる内容だった。「ま、右四つになればね」と満足そうに取組を振り返った。
12日目の稀勢の里戦は「しっかり前に出ることだけ」と持ち前の攻撃相撲に徹して、全勝の大関を引きずりおろしたい。11日目終了時点でトップとは2差。自力での逆転Vは厳しい状況でも、横綱のプライドにかけて負けるわけにはいかない。V争いのキーマンになった日馬富士が、白熱の戦いをさらにヒートアップさせる。