稀勢の里3敗目で綱とりアウト
「大相撲名古屋場所7日目」(13日、愛知県体育館)
大関稀勢の里は関脇豪栄道に寄り切られて3敗目。今場所後の横綱昇進はなくなり、自身初の綱とりは早くも失敗に終わった。
稀勢の里の綱とりは、あっけなく終わった。左四つを狙うも、豪栄道の右おっつけ左差しで上体が浮き、一方的に寄り切られた。13勝以上の優勝がノルマだったが、7日目で3敗を喫した。
北の湖理事長(元横綱)は「2敗が最低条件ですから。もうない。豪栄道も元気がないのに、立ち合いの威力が全然ない。7日目で3敗するとは思わなかった。残念だね。先場所(初日から)13連勝したのは何だったのか」と、切り捨てた。
自身初の綱とりだった大関。ため息と舌打ちを繰り返した。取組を「甘いですね」と振り返り、「明日から集中するだけです」とうつむいた。この日の朝は「初日よりは良くなっている。遅いんですけど。どこかで硬くなったのかも」と、調整ミスと精神面の課題を吐露。結局、負の流れは止まらなかった。
98年の3代目若乃花以来、15年ぶりの和製横綱誕生はひとまず夢に消えた。しかし、白鵬が「わたしも3回目でやっとつかんだ」と話すように、これで終わりではない。再び綱とりに挑むために、奮起しなければならない。