授与自粛から3年…白鵬“特別な”賜杯
「大相撲名古屋場所千秋楽」(21日、愛知県体育館)
13日目で3場所連続26度目の優勝を決めていた白鵬は、結びの横綱対決で押し出されて連敗を喫し、13勝2敗に終わった。
今場所の賜杯には特別な思いがあった。白鵬は結びの一番で日馬富士に押し出されたが、初日から13連勝で早々と26回目の優勝を決めた。表彰式では天皇賜杯を抱き、感慨深そうに見つめた。
3年前の名古屋場所は優勝しても賜杯がなかった。角界の不祥事で相撲協会が授与を自粛した。その時悔し涙を流した男に、この日は笑みがあった。「いい景色ですね。私より後援会の人たちが、待ちに待った賜杯だったんじゃないでしょうか」。明けない夜はない。もう一度満足そうに笑った。