貴ノ岩、貴乃花親方の教え胸に日々精進

 「大相撲初場所」(12日初日、両国国技館)

 モンゴル出身で23歳の貴ノ岩が、貴乃花部屋初の新入幕として初場所に登場する。貴乃花親方(元横綱)に丹念に育てられ「いつも一緒に闘っているぞ」との師匠の言葉を胸に秘め、連日50番以上の猛稽古を積んできた。

 16歳で強豪の鳥取城北高に相撲留学し、2009年初場所が初土俵。色黒で肩幅が広く、頑丈そうな体は貴乃花親方に「岩のようだ」と形容され、しこ名の由来となった。181センチ、148キロでしぶとい相撲を持ち味とし、「自分はあまりうまくはないが、最後まで絶対に諦めない相撲を取る。足腰を鍛え、もっともっと馬力をつけたい」と精進の継続を誓う。

 8歳で母を、来日直後の16歳で父をいずれも病気で失った。「俺が親代わりになるから」という師匠の弟子となり、横綱貴乃花が最も大事にした基本の四股、すり足を徹底的にたたき込まれた。昨年5月の夏場所からは十両2枚目以内にいながら入幕の好機を逃してきたが「親方の教えは絶対に間違いない」と鍛錬を続けてきた。

 昨年12月26日の横綱審議委員会による稽古総見。ほとんどの力士と親方が引き揚げた後も貴ノ岩は土俵に居残って黙々と四股を踏んだ。滝のように汗が流れ落ちる弟子の目の前には、厳しい表情で見つめる師匠がいた。「苦しい時も苦しい顔を見せるな」という教えを守り、新たな舞台に立つ。

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