稀勢の里、やっと落ち着いた…白星先行

 「大相撲初場所3日目」(14日、両国国技館)

 綱とりを目指す大関稀勢の里は千代大龍を落ち着いて寄り切り2勝1敗と白星を先行させた。横綱白鵬は元気な隠岐の海を寄せつけず、冷静に寄り切って3連勝。稀勢の里以外の大関は鶴竜が栃煌山を押し出したが、かど番の琴奨菊は豊ノ島に切り返しで敗れ2連敗。全勝は早くも白鵬、豪栄道、松鳳山の3人になった。

 ようやく思い通りに体が動いた。稀勢の里は千代大龍と激しい張り合いになったが、よく見て前へ出た。最後は得意の左四つに組み止め、寄り切った。

 綱とりのシナリオへ、この日は本来の前へ出ていく相撲で白星を先行させた。「相手を見ている余裕なんてなかった。でも、危ないという部分はなかったと思う」。安堵(あんど)のため息が支度部屋に響いた。

 千代大龍は、初めて綱とりに挑んだ昨年名古屋場所5日目に送り出しで痛恨の2敗目を喫した因縁の相手。「特にそれは気にしていなかった」。雑念を払い、目の前の一番に全力を出し切る集中力が戻ってきた。

 理事長代行の九重親方(元横綱千代の富士)も「少しでも自分十分の相撲が取れれば気合も入ってくるだろう」と巻き返しに期待。初日黒星からの横綱昇進となれば、千代の富士以来33年ぶりとなる。「ここからじゃないですか」。稀勢の里の目に勝負師の炎がともった。

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