琴奨菊、因縁の松鳳山に涙の白星

 「大相撲初場所・11日目」(22日、両国国技館)

 こみ上げてくる思いを抑えきれない。琴奨菊は松鳳山を左四つでがっちり組み止めると迷わず前進。一気の寄り切りで7勝目を挙げた。

 昨年の九州場所2日目。土俵下に転落した時に右胸筋断裂の重傷を負った因縁の相手から白星をつかみ、支度部屋に戻ってくるとタオルで目頭を押さえた。「良かった。絶対に負けたくない気持ちで土俵に上がった。いろいろな思いがよぎったので…」と言葉を振り絞った。

 稽古不足のまま、ぶっつけ本番で臨んだが、ついにかど番脱出まであと1勝。そして12日目は遠藤戦が組まれた。「精一杯やるだけ」と再び闘志をたぎらせる。

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