遠藤、東前頭筆頭!横綱、大関と対戦へ

 「大相撲春場所」(3月9日初日、ボディメーカーコロシアム)

 西前頭10枚目だった先場所に11勝を挙げ、初の三賞(敢闘賞)に輝いた遠藤(23)=追手風部屋=が、いよいよ白鵬、日馬富士の両横綱に挑む。日本相撲協会は24日、大相撲春場所(3月9日初日・大阪市ボディメーカーコロシアム)の新番付を発表した。遠藤は上位陣と総当たりする東前頭筆頭。ホープにとって、真の力を試される場所となる。先場所14勝1敗で初の綱とりに挑む鶴竜は、8場所ぶりの東正大関となった。

 いよいよ横綱、大関陣と総当たりする。遠藤は試練の15日間を見据え、覚悟の言葉を並べた。「上の人たちと当たると思うと、もっと頑張らないといけない。今のままじゃ駄目です」と口元を引き締めた。

 新番付は前頭筆頭。先場所11勝で初の敢闘賞を獲得し、昨年3月場所の幕下10枚目付け出しデビューから丸1年で駆け上がった。師匠の追手風親方(元幕内大翔山)の最高位前頭2枚目も超え「一言でいえば、想像できなかった1年。番付がすごく上がって最初は見つからなかった」と謙虚に振り返った。

 今場所は両横綱をはじめ全三役と激突する位置。その力が本物かどうか試される場所といっていいが、持ち前のプラス思考で臆するところはみじんもない。先場所は初の大関戦となった琴奨菊戦で完敗。今場所への不安材料とされるが、その苦い経験さえも糧にするという。

 「あれで立ち合いの圧力や小さい体格を補う筋力とか、上位で必要なものが分かった。横綱はまだまだ上の人だけど、初めから負けるつもりはない。粘り強く取って泥くさくても勝ちにいきたい」

 白鵬とは宿舎が近く、先場所のVパレードで旗手を務めた縁もあり合同稽古が実現する可能性もある。本場所を前に横綱の胸を借りることができれば、上位の力を知る願ってもないチャンスだ。

 会見後は宿舎がある神社に絵馬を飾った。書いたのは心の師と仰ぐ明石家さんまの言葉「生きることに必死」‐。遠藤が必死に上位陣に挑む場所が間もなく幕を開ける。

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