ご当地関脇・豪栄道、遠藤撃破7勝目
「大相撲春場所9日目」(17日、ボディメーカーコロシアム)
ご当地、大阪出身の関脇豪栄道(27)=境川=が、ホープ遠藤(23)=追手風=を一方的に押し倒し、7勝2敗として勝ち越しに王手をかけた。
遠藤一色に染まる春場所で、“大阪の主役はオレ”とばかりに豪栄道が燃えた。大声援は会場を真っ二つ。「そうなると思っていた」と力が入った。
立ち合い、右ほおを張り、出足を止めると左から強烈ないなし。そのまま押し込み、土俵下に突き落とした。初顔合わせで、粘りが信条のホープに何もさせなかった。
「組み止めて当たった。あとは流れ。思った通りの相撲で良かった。詰めはしっかりいった」と、納得の内容に胸を張った。
遠藤については「土俵際、柔らかい」と、将来的に何番も戦う相手とみなしている。だからこそ、初顔では「絶対、負けない気持ちだった」と力を込めた。
北の湖理事長(元横綱)は「豪栄道の方が反応が早い。動きが止まらない。三役としての意地、プライドがあるのでしょう」と褒めた。大関とり再挑戦に関しては、「まず2桁」と、今場所での10番以上を求めた。
12場所連続で関脇を務めている。昨年秋場所では11勝を挙げ、大関とりに挑戦しながら、九州場所で8勝に終わり、失敗に終わった。
大阪・寝屋川市出身だけに、連日、応援で力をもらってきた。来年、大関として凱旋(がいせん)することが、地元への何よりの恩返しになる。