鶴竜 伝達式口上は“四文字熟語封印”
日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)が24日、東京・両国国技館で開かれ、春場所で初優勝した大関鶴竜(28)=井筒=を満場一致で横綱に推薦し、第71代横綱昇進が事実上決まった。大阪市内で会見した鶴竜は、26日の伝達式での口上について、四文字熟語を封印し、シンプルにする意向を明かした。また、横綱土俵入りを貴乃花親方(元横綱)が指導することが分かった。
午後5時50分、今か今かと待っていた携帯電話が鳴った。鶴竜は「ありがとうございます」と、安どの笑みを浮かべた。
日本協会が26日に開く臨時理事会と夏場所番付編成会議を経て、昇進が正式決定する。伝達式での口上について、鶴竜は「シンプル・イズ・ベスト。自分らしく?まあ、そうですね」と言った。
大関昇進時は『これからも稽古に精進し、お客さまに喜んでもらえるような相撲が取れるよう努力します』だった。今回も「分かりやすい」口上とし、定番の四文字熟語は封印する考えだ。
横綱土俵入りの型は、時津風一門の歴代横綱と同様に雲竜型に決定。指導は、同じ雲竜型だった貴乃花親方に仰ぐ。所属する時津風一門の横綱は、第47代の柏戸が1969年名古屋場所を最後に引退して以降は不在で、貴乃花グループの貴乃花親方が一門の枠を超えて協力することになった。
また、三つぞろいの化粧まわしは発注しているものの、北の湖理事長が昨年6月に還暦土俵入りで使用したものを当面は借り受けることも決まった。
「横綱は、常に勝って当たり前。優勝に絡む成績を毎場所続けないといけない」。15歳で来日してから、大好きな相撲道を真っすぐに歩んだ。歴代の誰より愚直な横綱を目指していく。