鶴竜、新横綱初日「勝てて良かった」

 「大相撲夏場所初日」(11日、両国国技館)

 13年ぶりに3横綱となり、新横綱の鶴竜は碧山を引き落としで退け、横綱デビューを白星で飾った。横綱白鵬は新小結千代鳳を寄り切ったが、横綱日馬富士は新小結嘉風に押し出されて黒星スタートとなった。大関陣は稀勢の里、琴奨菊ともに白星発進。ホープの遠藤は入門以来、初めてまげを結って臨み、旭天鵬を寄り切った。

 満員札止め1万605人の観客が沸いた。第71代横綱鶴竜の土俵入り。雲竜型は朝青龍が引退した10年初場所以来となる。9日の野見宿禰(のみのすくね)神社ではせり上がり後の所作を忘れただけに「今日は失敗しないように注意した」と、穏やかな表情で振り返った。

 取り組みでは表情が一変した。厳しい目で碧山を見据え、立ち合い下から攻め、差した右を引くようにして抜くと、相手の足が滑って前のめりに倒れた。新横綱として会心の白星発進。「新横綱場所の初日に勝ててよかった」。大関時代と同じように控えめに話した。

 場所入りでは新しい風を吹かせた。横綱は通常、車で国技館地下の駐車場に入るが、国技館前で車を降り、案内所にあいさつをしてから館内を歩いて支度部屋に入った。途中、大勢のお客さんが大喜び。「なかなか(横綱が)通るとは思わないでしょうから。喜んでくれてよかった」。2日目以降は地下駐車場を使うが“庶民派横綱”の真骨頂だった。

 優勝旗返還では審判部副部長の師匠(井筒親方=元関脇逆鉾)に手渡す、粋な演出も。「なかなかできないことですからね」と感慨に浸った鶴竜。新横綱場所は満点スタートとなった。

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