遠藤ホッ初日出た「我慢できました」

 「大相撲名古屋場所・3日目」(15日、愛知県体育館)

 2連敗していたホープの遠藤が玉鷲を寄り切り、初日を出した。白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱はそろって3連勝。在位する3横綱が全員、初日から3連勝するのは1989年春場所以来、25年ぶり。大関稀勢の里は大砂嵐を寄り倒し、連敗を免れて2勝目を挙げ、かど番の大関琴奨菊は小結碧山を引き落として3連勝とした。

 勝ち名乗りを受ける間、じっと目を閉じた。日本全国の大きな期待の中、遠藤が初日を出した。「決していいとは言えないが、我慢できました」。ほっとしたように言葉を紡いだ。

 立ち合い、玉鷲の猛攻を受けた。強いのど輪、小手投げ。だが、心は動じていなかった。しっかりと目を見開いて流れを読み、機を見て左を差すと、巧みに右前みつを引いた。こうなれば、遠藤のもの。盤石の寄りで暴れ馬を仕留めた。

 大声援に力をもらった。会場には父・吉樹さん(47)が勤務する会社から30人の応援団が詰めかけた。2日目から5日目まで4陣に分かれ、計120人が来場する予定で「声援は聞こえた。これからも元気な姿を見せたいと思う」と、今後も発奮材料にする。

 連敗スタートだったホープの初日に、北の湖理事長(元横綱)も「やっと、という感じ。ここから攻めて盛り返してほしい」と期待を寄せた。4日目の相手は35歳のベテラン豪風。23歳の巻き返しが始まる。

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