琴奨菊 開幕7連勝でかど番脱出王手
「大相撲名古屋場所・7日目」(19日、愛知県体育館)
大関琴奨菊が松鳳山を豪快に寄り切って7連勝。3度目のかど番脱出へあと1勝とした。横綱白鵬も小結碧山をはたき込んで7連勝。8日目は9場所連続通算34回目の中日勝ち越しを狙う。平幕では高安が無敗を守った。ホープ遠藤は宝富士を寄り切り今場所初めての連勝。
迷いのない立ち合い、強烈ながぶり寄り。元気な琴奨菊が連日土俵を沸かせている。この日の相手は松鳳山だったが、立ち合いで相手よりも一瞬早く立ち、踏み込んで得意の左を差すと、相手に何もさせず一気に寄り切った。
昨年九州場所2日目。松鳳山を押し出した際、自分も倒れ込んで右大胸筋肉断裂の大けがを負った。成績は1勝2敗12休。今年に入ってからもけがの影響で不振が続いていた。その因縁の相手に勝ってのかど番脱出王手。「今日勝たないと意味がない」。支度部屋でしみじみと言った。
7連勝は11年九州場所の9連勝以来となる。1月30日で30歳になり年齢的な衰えも否定できないが、初日からそれをはね返す快進撃。「今場所の力が自分のすべての力だと思って、悔いのないようにやっている。今は冷静に相撲を取れてる自分がいる。こういう感覚は久しぶり。とりあえずあと一番勝ちたいね」。完全復活を目指し、ひたむきに前へ出る。