旭天鵬40歳初星!白鵬&理事長も絶賛
「大相撲秋場所・初日」(14日、両国国技館)
13日に誕生日を迎え、1954年9月の名寄岩以来60年ぶりに「40歳の幕内力士」として土俵に上がった旭天鵬が、隠岐の海を上手投げで下して40歳初白星を挙げた。新大関豪栄道は高安に物言いの末、突き落とされて黒星発進となった。3横綱は安泰で、遠藤は横綱日馬富士にはたき込まれた。新入幕の逸ノ城は栃乃若を豪快な上手投げで退けた。
40歳にして迷わず‐。不惑の旭天鵬が、迷いのない相撲で記念の白星をつかんだ。立ち合いは得意の右四つ狙い一本。瞬時に左上手を引くと、間髪を入れずに豪快な投げを打ち、隠岐の海を土俵に転がした。
40歳幕内は60年ぶりで昭和以降5人目、58年の年6場所制移行後は初めての快挙だ。注目の一番で40歳初白星を奪い「最後は足がもつれたけど、勝ってよかった」と笑顔で振り返った。
前夜、友綱親方(元関脇魁輝)に都内で盛大な誕生パーティーを開いてもらった。「昨日、いい誕生日を迎えられた。その気持ちに応えたところはあるよ」。人一倍恩義を大事にする男が、ほっとしたように話した。
大横綱も賛辞を惜しまない。白鵬は「体に張りがある。見習いたいね。どうしたら40歳であの体を保てるのか?」。北の湖理事長(元横綱)も「まわしを取ったら強いからね。41歳?いや、それ以上いくな」と、驚きを隠さなかった。
前夜の誕生会では40歳勝ち越しを高らかに宣言した。「40歳になったから衰えたっていうのもない。記録はモチベーションが上がる。そこに挑んでやろうという気になるよ」。長寿伝説は今、始まったばかりだ。