嘉風が金星!8連勝の鶴竜に土つけた
「大相撲秋場所・9日目」(22日、両国国技館)
西前頭3枚目の嘉風が横綱鶴竜を押し出し、先場所の日馬富士戦に続いて2個目の金星を獲得した。鶴竜は1敗となり、宝富士を寄り切って9連勝の横綱白鵬が早くも単独首位に立った。稀勢の里は豪栄道との大関対決に首投げで敗れ、2敗に後退。平幕の“怪物”逸ノ城が佐田の海を寄り切って1敗を死守するとともに、新入幕勝ち越しを決めた。遠藤は関脇豪風に引き落としで敗れ、負け越しが決まった。
勝負どころは逃がさない。嘉風は鶴竜との激しい突っ張り合いの中でチャンスを待った。そして相手が中途半端に引いた瞬間、一気にフトコロへ飛び込んで押し出した。
金星は名古屋場所4日目に日馬富士から初めて挙げて以来2個目。「力士やってて良かった。勝った瞬間、場内が沸く。アドレナリンが出る」と興奮気味にまくしたてた。
今場所引き技が多い鶴竜が、前日8日目に豊ノ島を突き落とした一番を見て戦略を練った。「(引き技を批判されている)横綱が、今日は前へ出ようと意識してくれたらはたきが中途半端になる。そこに対応しよう」。結果は100点満点。「ゴルフなら、今日の相撲は“ホンイチ”(本日一番のショット)でしょう」と喜んだ。
賜杯争いのキーマンだ。白鵬に並んでいた鶴竜を1敗に引きずり落とし、10日目は1敗の怪物逸ノ城。「明日は怪物?誰でもいいです」。スピードあふれる相撲で、秋の両国に旋風を巻き起こす。