新関脇逸ノ城 任せてちょんまげ

 日本相撲協会は27日、大相撲九州場所(11月9日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、新入幕の秋場所で13勝した逸ノ城(21)が新関脇となった。幕下付け出しデビューから所要5場所の新三役・新関脇は昭和以降最速で、新入幕の翌場所に関脇へ昇進するのも昭和以降初。逸ノ城は同日、福岡県古賀市の湊部屋宿舎で異例の“公開まげ結い”を行い、初めてのちょんまげ姿を披露した。

 小さなちょんまげが初めて自分の頭に乗った。逸ノ城はにこやかな笑みを浮かべ鏡をのぞき込む。「本当にお相撲さんになった気分です。結構いいんじゃないですか」と、子供のように喜んだ。

 当初は秋巡業から結う予定だったが、髪の長さが足りず、このタイミングに。先場所の大活躍で注目度が急上昇。周囲から「いつ、まげを結うのか」という声が殺到し、それにこたえる形で、異例の“公開まげ結い”となった。湊部屋宿舎には100人近い報道陣が集まった。

 大銀杏(おおいちょう)を結えるようになるまでには、あと1年かかる見込みだが、ザンバラ髪を卒業し、心身ともに新たなスタートを切る。ストレスによる帯状疱疹で16日から24日まで入院したが、心配された体調面も不安はない。

 昨年九州場所で新弟子検査を受けてからわずか1年で関脇に昇進。「1年で幕内まではいきたいなと思ったけど、早くなってホントによかった。まだ夢の中にいるみたい」と言葉をつないだ。

 今場所は対戦相手も研究を重ねてくるが、それだけに、ここで勝ち星を重ねることができれば、大関、横綱昇進も見えてくる。「目標は勝ち越し。上位と当たる不安はまったくないです」。底なしの伸びしろを持つ怪物が、ちょんまげをなでながら不敵に笑った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(相撲)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス