逸ノ城 白星先行で“因縁”の鶴竜戦へ
「大相撲九州場所・5日目」(13日、福岡国際センター)
関脇逸ノ城は豪風をはたき込んで3勝2敗と白星が先行した。6日目は宝富士を寄り切って5戦全勝の横綱鶴竜に挑戦する。先場所の初顔合わせでは変化で金星を挙げたが、今場所は真っ向勝負を挑む。大鵬に並ぶ史上最多32回目の優勝を狙う横綱白鵬は豊響を上手投げで下し無敗をキープ。横綱日馬富士は勢を上手投げで退け、連敗を2で止めた。
序盤戦を白星先行で終えた。逸ノ城は身長差21センチの小兵豪風を問題にしなかった。立ち合い全力で当たり、一度体が離れたが、相手の動きをよく見て、右手で頭を押さえるようにしてはたき込んだ。
「立ち合いはまだまだですけど、絶対当たっていこうと決めていた。負けてもいいから前へ出ていくつもりだった」
6日目は“因縁の相手”鶴竜。新入幕だった先場所の初顔合わせでは左への変化で金星を挙げたが、関脇に昇進した今場所は“飛び道具”は許されない。巡業で稽古をつけてもらった恩も真っ向勝負で返す覚悟だ。
場所前に不良を訴えていた体調は上向き。炭水化物ダイエットに取り組んでおり、体重は200キロ台から198キロまで減った。前夜は久々にビールを浴びるほど飲みながらステーキ300グラムと大好きなパスタを平らげ、「体の感覚はいい。明日は真っすぐいって、下がらないようにしたい」。平成の名勝負に期待が膨らむ。